ラジオ放送の基本と選び方
日常の音楽鑑賞やニュース収集、そしていざという時の防災対策まで、ラジオは私たちの生活に欠かせない情報ツールです。しかし、「FM」と「AM」の違いや、海外製ラジオを購入した際の周波数設定について、正確に理解している方は意外と少ないかもしれません。
この記事では、ラジオの基本である「FM放送」と「AM放送」の仕組み、日本独自の周波数事情、そして海外製品を日本で快適に使うための実用的な知識を徹底解説します。
FMラジオとは?(周波数変調)
FMラジオ(FM放送)は、「周波数変調(Frequency Modulation)」という技術を使用した無線電波放送です。1933年にアメリカの技術者エドウィン・アームストロングによって発明され、現在では世界中で高音質な音声を提供する手段として利用されています。
FM放送の最大の特徴は、AM放送などの他の技術と比べて「忠実度(音質)が非常に高い」ことです。元のプログラムの音をより正確に再現できるため、音楽番組や高品質なオーディオ放送の大部分はFMで行われています。FM放送局は、VHF(超短波)と呼ばれる非常に高い無線周波数帯を使用します。
FMの変調方式と帯域幅
FMは、搬送波の周波数を変化させることで情報を伝達します。送信されるFM信号はAM信号よりも多くの帯域幅(通信の通り道の広さ)を使用するため、より多くのデータ(高音質)を乗せることができます。ステレオ放送の場合、許容される最大キャリア偏差は一般的に±75 kHzに設定されています。
世界のFM周波数と「日本の特殊性」
世界的に見ると、FM放送の周波数帯域は87.5〜108.0 MHz(CCIRバンド)が標準です。アメリカをはじめ、多くの国がこの帯域を使用しています。
しかし、日本のFM周波数帯は「76.0〜95.0 MHz」となっており、世界標準とは異なります。
- 日本の基本帯域: 76.0〜90.0 MHz
- ワイドFM(FM補完放送): 90.0〜95.0 MHz(AMラジオの番組をFMのクリアな音質で聴くための周波数帯)
日本国内で主にワイドFMを利用する場合、例えば関西エリアでは「MBSラジオ(90.6MHz)」「ラジオ大阪(91.9MHz)」「ABCラジオ(93.3MHz)」など、90MHz以上の帯域が活躍します。
アメリカでは87.8〜108.0 MHzの帯域幅が使用され、0.2 MHzごとに「チャンネル200」から「チャンネル300」まで分割されています。(例:87.9MHz / 88.1MHz / 88.3MHz...等)
AMラジオとは?(振幅変調)
AMラジオは、「振幅変調(Amplitude Modulation)」という技術を採用した放送方式です。音声の無線伝送を行うために開発された最初の技術であり、1920年代から広く普及し「放送の黄金時代」を築き上げました。
AMの到達範囲と強み
日本のAMラジオは526.5〜1606.5 kHzの中波(MW)周波数帯を使用しています。AM波の最大の特徴は「電波の到達範囲が非常に広い」ことです。
- 昼間: 数十km〜数百kmの範囲をカバー。
- 夜間: 電波が上空の電離層に反射し、さらに遠方(海外の放送など)まで届く性質を持ちます。
山間部や人口密度の低い地域では、FMよりもAMの方が電波を拾いやすいケースが多く、トーク番組やニュース、スポーツ中継などで重宝されています。
AMの弱点とノイズ干渉
一方で、AMはFMやデジタル信号に比べて干渉(ノイズ)を受けやすいという弱点があります。雷などの自然現象や、蛍光灯、モーター、自動車の点火システムなどから発生する「静電気・電気ノイズ」の影響を直接受けてしまいます。都市部の鉄筋コンクリートの建物内などでは、受信品質が低下しやすくなります。
【重要】海外製ラジオを使う際の「AMステップ設定」
海外ブランドのラジオを日本で使用する際、最も注意すべきなのが「AMの周波数間隔(ステップ)」です。AMラジオの周波数を合わせる際の「刻み幅」には、地域によって以下のルールがあります。
- アジア・ヨーロッパ(日本含む): 9 kHz ステップ
- 南北アメリカ: 10 kHz ステップ
もしアジア(日本)で北米仕様の設定(10kHzステップ)になっているラジオを使用すると、日本のAM放送局の周波数にピッタリ合わせることができず、ノイズだらけになってしまいます。
当店(RETEKESS)の公式ショップや日本Amazonでご購入いただいた機器は、通常デフォルトで「9 kHz」に設定されています。万が一、正しく受信できない場合は、説明書を参照してAMステップを10kHzから9kHzに変更するか、カスタマーサポート( support@retekess.jp)までご連絡ください。
実用性と機能で選ぶ!おすすめのラジオ3選
ここまでのFM/AMの特性を踏まえ、日常使いから防災・趣味の録音まで、目的に合わせて選べるRetekessの優れたポータブルラジオを3機種ご紹介します。ご自身のライフスタイルに合った一台を見つけてください。
ポケットに収まるコンパクトサイズながら、AM/FMに加えてSW(短波)にも対応した高性能モデルです。最大の魅力は多機能性。MicroSD(TF)カードを挿入すればMP3プレーヤーとして機能し、ラジオの音声を直接録音することも可能です。高感度DSPチューナーを搭載しており、日本国内のラジオはもちろん、語学学習や深夜の海外短波放送(BCL)のリスニングにも最適です。
- 対応バンド: FM (87-108MHz) / AM (520-1710kHz) / SW (4.75-21.85MHz)
- 電源: 1000mAh 取外し可能リチウム電池 (BL-5C) / Type-C充電
- 機能: 最大100局プリセット、録音(MIC/ラジオ/ライン入力)、日本語メニュー対応
- サイズ: 約12×8×2cm
大ヒットモデルV115をさらに強力に進化させたのが、このRetekess V115Pです。AM/FM/SWに加え、LW(長波)とWB(気象放送※主に北米向け)を受信できる5バンド対応へと拡張されました。バッテリー容量も1800mAhに増強され長時間の再生が可能に。さらに、Bluetooth接続によるワイヤレススピーカー機能や、非常時に役立つLEDライトを備えており、キャンプや防災用備蓄としても非常に頼もしい一台です。
- 対応バンド: FM / AM / SW / LW / WB (5バンド対応)
- 電源: 1800mAh 内蔵バッテリー / Type-C充電
- 機能: 大容量プリセット、Bluetoothスピーカー機能、LEDライト内蔵
- サイズ: 約135×83×25mm
昔ながらのアナログな温かみと、現代のデジタル技術を融合させたのがRetekess TR641です。AM/FMラジオの受信はもちろん、カセットテープの再生が可能です。最大の特徴は「カセットからUSB/TFカードへのデジタル録音」ができる点。押し入れに眠っている思い出のカセットテープ音源を、劣化する前にMP3などのデジタルデータとしてバックアップしたい方に強くおすすめします。
- 対応メディア: カセットテープ / USBメモリー / TFカード / FM・AMラジオ
- 電源: AC電源(コンセント) または 単三電池×4本(デュアル電源)
- 機能: 双方向転写(カセット⇔デジタル)、内蔵マイク録音、3.5mmイヤホンジャック
- スピーカー: 8Ω 1W 高音質スピーカー
まとめ
音楽を高音質で楽しむなら「FM」、遠くの放送や災害時の確実な情報収集には「AM」と、それぞれの電波の特性を理解しておくことで、ラジオの使い方はもっと広がります。日本独自の周波数帯やAMステップ設定などの知識も活用しつつ、ぜひRetekess製品で充実したラジオライフをお楽しみください。

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